** ✿あらすじ(BOOK☆WALKER引用)✿
社畜SEの陽司(25)はイベント帰りのトラック事故で、小さなワンコ姿となって異世界に召喚されてしまう。彼を使い魔として召喚したのは、幼い黒魔女アーネス。人々から排斥された彼女は、強大な力で黒魔女を認めさせるつもりだった。そんなアーネスに陽司が提案したのは、みんなに愛されるアイドルとなり人々の思いを変えること!?彼女を狙う白魔女ユーオリアや天聖火竜フェルオース、魔法騎士団も巻き込んで、アーネスと陽司の戦いが始まる!
✿感想✿
黒魔女が迫害を受けている現状の煩わしさ、もどかしさが苦しいなと。
勿論理解者もいて、白魔女のユーオリアなんかは筆頭ですよね…。黒魔法の恩恵もある中で、そうであろうという誤認と偏見のみで成される黒魔女迫害への強い反骨心なんかは見ててすくわれる。要はそんな見方の少ない黒魔女のアーネスが彼女に召喚されたドルオタのヨウジの手によるプロデュースと魔法演出による歌と踊りでそんな不条理を変革していく様子が楽しんでいける物語でした。
アイドルという概念が存在しない世界において差別対象である黒魔女のアーネスが歌い、踊り舞っていくのは想像以上に大変だと思うし、難しい部分もありますが、そうした難しさをヨウジが支えていく関係が良いですね。
ヨウジもアーネスも感情面、相手との思いのすり合わせや歩み寄りに関しては成長の余地も有りなので、ここから始まった2人の挑戦と成長を見守って行きたいですね。
推される側が月で、推す側が太陽な辺りがなかなか印象的だな〜と思いましたが、その辺りはネタバレ分に書いておきます。
何やら不穏な思惑も背景で動いていそうですが、歌と踊りを武器にして、偏見と弾圧、思惑すらひっくり返して駆け上がって行ってほしいですね。
好かれる相手がやべー奴で女難なヨウジに好感度の高いアーネス…さてさて女難となるか…はたまた幸いとなるのか…。
📚️BOOK☆WALKERリンク🔗
✿ネタバレ有り感想✿
月がアイドルか〜というのが印象的だったんですよね。何となくだけどアイドル=輝いているから恒星イメージが自分の中であったんですよね。なので太陽の光を受けて輝く月なんだ〜と。で、そう思うと今回太陽であるヨウジが手助けすることによってアイドルとなるアーネスが輝く物語になるので成る程月と太陽の関係が合っているな〜と思ってみたり、そして、アイドル自身が輝くのもそうだけど沢山のサイリウムに囲まれて応援され返すように輝くそんな想いがこもったような感じも良いななんて思いました。
ユーオリアの真っ直ぐさが良かったですよね。天才なのもそうですけど、未来でこのままだとアーネスが世界の敵になる。それが唯一一人だけ分かっていて、それで動く選択が彼女に寄り添う事。最大悲劇を産まないために根源たる悲劇そのものを取り去るための行動ってのが素晴らしいよね。偽善だなんだと、自己満足だと言ってはいたけど、そんな物世界救うために貴方死んでね?でも成立するんだよね。まあ、勝てないからどちらにしても悲劇に至るのだけども…そんなルートを想定もせずに彼女の孤児院を訪れ来るところや何度も何度も来ている辺りこのお嬢の素晴らしさが伝わったてくる。非魔法的だと黒魔法使いの差別に反発する姿や、思うだけでなく実際に自身の態度で行動で言葉で示してる所が良いね〜。
キャリアウーマンなリファナさんは誰か貰ったげてね。黒い指輪事件に関してはなんか黒魔法使いを貶めたい陰謀が隠れている気がしてならんのよね…。
ユーオリアみたいに何らかの手段で未来予知してる人物がいそうですし、
アイドルとして知名度をあげ、推されるようになっていけばそうした陰謀も表立っては動きにくくなると思いますし、ほんとうにこの世界の価値観を覆すために新しいアイドルという旋風を起こしていくしか無いですね…。そういう意味ではヨウジがアイドルさせようとしてるのも分かるけれども、途中の衝突の際は、彼自身も押し付け過ぎている部分があったのでね…。妹の最初の件で無理に強要するのは違うって分かってはいるから、そうした目的に対しての想いの共有をせずに勢いよく走ってしまったのは反省してもらいつつ、そんな一件を越えて、彼女の危機を救い、彼女の意思もそして、歌と踊りによる訴えの結果もこうして見えてきたのでちゃんと相手の心に向き合って支えていってあげて欲しいですね。推しに自分のしたいこと、して欲しいことを押しつけちゃあ駄目よ?。ちゃんと推しがしたいことを成したいことを、人を傷つけるような負の円環になるようなのは勿論それは違うよって伝えなきゃいけないけども、そうした推しが心から望んだことを精一杯支えて推して行ってほしいですね。
まあ、書かんくてもヨウジくんやってくれるでしょうしね(笑)
陰謀に負けず2人の無血の戦いを、歌と踊りによる大革命を成し遂げ幸せになってほしいですね。