❀あらすじ(BOOK☆WALKER引用)❀
羽栖子爵令嬢・瑠璃は不憫な娘だ。
妖祓いの名家の一人娘なのに無能、逆に妖を惹きつける厄介者だった。両親を亡くし、叔母一家に引き取られた後は使用人として虐げられる。やがて瑠璃は全てを諦めた痩せっぽちのみすぼらしい少女になっていた。そんな時、平民だが帝都一の商社会長・鷲尾との縁談話が。
鷲尾は半人半鬼の冷酷な醜い妖と噂の男で、瑠璃を食べる気に違いないと嘲笑う従姉妹。だが求婚に現れたのは青く輝く右目を持つ容姿端麗な青年だった。
「俺の求婚を受けてくれるか」
爵位目当ての政略結婚なのに瑠璃を気遣う鷲尾に、愛されなくても誠心誠意尽くそうと決め……。
奪われることしか知らない没落令嬢に、ただ与え続ける一途な旦那様の帝都溺愛婚姻鬼譚
❀感想❀
瑠璃が不憫で辛くて自分自身に重きを置かない彼女の在り方がもどかしい…。
そんな彼女に嘗て救われた景が彼女をようやく見つけ出し運命を手にし、
未来を観測できる目で見る信じられぬ光景…
何故そこに至るのか?八年前の事件から心が押し潰された瑠璃が景との再会だけで再び瑠璃お嬢様には戻らず…命の生きる意思力のようなものの乏しい彼女が恋を好きを大切を知っていく様子が微笑ましかったですね。
彼女と彼の関係…姿形に囚われない存在そのものへ寄せられる想いが素敵な物語でした。
個人的には烏天狗の雀千代が、好きですね。
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❀ネタバレ有り感想❀
その上で景と再会し彼に救われた先でも自分が彼を傷付けることを知り、逃げ出し囚われ…そうした逃避の後に向き合い幸せを願い、恋を愛をしる様子が微笑ましい。
そんなさなかで明かされて行く贄人形であるという衝撃的な事実に混乱しますが、
そんな事は関係ないと彼女を信じ彼女を想う景の姿が素敵ですし、
魂を持たない人形が生まれ触れ合い向き合い想いを意思を手にして後天的に魂とも呼べる彼女の意思をそこにあるとし、彼女の本質を在り方を彼女という…存在概念を愛する景との関係性が好きでした。
遠野のいえがひどすぎたのでスカッとしたけどこれでも足りないくらいだわ。
人ならざる者通し…でも感情の形は何も変わらず…。
愛し合いされる2人の未来が幸いであることを願っています。